1.春山議員によるデマの拡散と誹謗中傷
久喜市議会みらいの会の春山議員が自分のチラシで、他の議員に対して、とんでもない誹謗中傷を書いている。
『(SNS、マスコミ利用)で市の取り組みに反対するために“久喜市はこんなに酷い自治体だ”と内外に発信し続ける議員がいて、SNSを利用する若い世代からは『たいへんなことになっている久喜市はだいじょうぶなのか』『久喜市には住みたくない』など言われることがあるう。』と言うのだ。
まず、『“久喜市はこんなに酷い自治体だ”と内外に発信し続ける議員』とは一体誰のことを指しているのか。
しかし実際には、SNSでもどこでも“久喜市はこんなに酷い自治体だ”と発信している議員などいない。
春山氏に聞いてみても、それが誰のことを指しているのかを明らかにすることはできるはずがない。
明らかにできないことを書いて不特定多数に配布したり、SNSに載せたりするのを、デマの拡散または誹謗中傷というのであって、議員が絶対にやってはいけないことである。
2.久喜市はなぜこんなひどい状態まで放っておいたか
私や他の何人かの議員が、特に小中学校10校以上で続く校舎の雨漏りや外壁の落下など、久喜市の公共施設のひどい実態を、議会で何度も取り上げてきた。
多くの公共施設でも雨漏りがしていて、久喜市の公共施設の維持管理が著しく不十分であるという事実を指摘して、早期の改修を求め続けてきた。
議会でも要求し続け、議会報告にも書き、SNSでも発信してきて、新聞でも取り上げられるようになって、昨年は複数のテレビからも取材が相次いで、全国ニュースにもなった(いちばんTVに出ているのは私ではない)。
そしてやっと改善へ、一歩一歩進んできた。
春山氏は、このような議会での質問や議会報告・SNSでの発信、TVの取材を受けたことを指して、私や他の何人かの議員を、『“久喜市はこんなに酷い自治体だ”と発信している』と言うのだろうか。
私自身は議員としての当然の責任として、議会で「事実」を取り上げ、議会報告などで市民にも報告し、マスコミの取材も受けてきた。
久喜市の抱えている「問題点や事実」を発信すると、『久喜市はこんなに酷い自治体だ』と発信していることになる? 春山氏は本気でそう考えているのだろうか。
議員が、久喜市の悪いことは言わない、書いてはいけないと、本気でそう考えているのか。
確かに、春山氏自身は、少なくともこの1年間、ご自身のブログでも議会報告でも、XやFBでも、久喜市の学校や公共施設のひどい実態について一度も書いことがないようだ(もしも書いたことがあるなら、教えてほしい)。
書いたことがないのは、実態を見ていないからなのか、それともそれほどに「ひどい状態だ」とは思っていないからなのか。
市はたとえば学校の雨漏りに対して、議会で一昨年くらいまでどのように答えていたか。
本町小学校の雨漏りについて言えば、その都度の改修でなく、大規模改修で計画的に補修を進めていくという答弁を何度も繰り返してきた。
これは、雨漏りしていてもすぐには改修はしない、数年に1校の計画で進めている大規模改修の計画で補修していくので、それまで待ってほしいという意味である。
ある保護者から、『久喜市に家を建てて引っ越してきたが、子どもは小学校の6年間ずっと雨漏りの校舎で過ごしてきた。中学校に上がったらそこもまた雨漏りしていた。こんな市が他にありますか』と言われたことがある。
市民のそうした実感を、議員が真正面から受け止めて、市民とともに考えていくことが、議員の責任だと考えているからこそ、私は自分ができる方法を使って事実を書いてきた。
春山氏は、そういう市民の声を聞いたことがないのか、そういう市民に何と答えるか。
市民が久喜市の行政に不安を感じるのは、何人かの議員が久喜市の公共施設の酷い実態を書いたからではなくて、市民自身がその酷い実態を実際に見たり聞いたりしているからである。
それによって、久喜市の行政や、事実を見ようとせず改善を先送りしてきた議会に対する不信感が増幅されてきたのである。
3.マスコミに事実を書かれることを「恥」と考える議員もいる
園部議員は以前、SNSで、『(久喜市の公共施設のひどい実態を)マスコミにリークしている議員がいる』と書いた。
『リーク』というのは、秘密や機密事項を意図的に漏洩するという意味である。
そうすると、園部氏は、久喜市の公共施設のひどい実態を、秘密にしておくべきことで、マスコミに話してはいけないと考えていることになる。
ただし、園部氏は、『リーク云々』の書き込みを、抗議されてすぐに削除した。
しかし久喜市において、多くの公共施設がひどい実態になっているのは、「事実」である。
その「事実」を外部に発信することが恥なのではなくて、久喜市の公共施設がそんなひどい実態になるまで放置されていたことが恥なのである。
先に書いたような、学校の雨漏りを放置して改修を先送りしてきた行政の市政と、それをただすことができなかった議会の力不足が「恥」なのであり、そのことを反省すべきなのだ。
春山氏は自分のキャッチフレーズに『教育に力を』と言っているが、長い間、議会の教育常任委員会や総務委員会の委員長、議長も務めてきたのに、教育行政や公共施設維持管理行政の基本を改善できなかったことを恥と思うべきである。
私や他の議員たちがSNSで発信し続けるのは、そうした久喜市の行政市政を変えるためである。
だから私は、『久喜市がこんなにひどい自治体だ』と宣伝するためではなく、それをただすために議会で発言を続けるし、議会報告やSNSでもできる限り発信を続けたいと思う。
4.成田議員の被害妄想と、新聞報道の「効用」
一方、成田議員(5月に副議長になった)が、自身の議会報告の中で、新聞記事で久喜市のことが多くなってきたと書いた。
議会の『質疑の一部を切り取った悪意と思われる記事が書かれている』とも書いている。
私たちから見ると、『悪意と思われる記事』などなくて、「事実」を伝えてくれていると思うのだが、成田氏のように久喜市のひどい実態を書かれるとそれはすべて『悪意』だと決めつけるのは、被害妄想である。
それよりも議員であれば、そのひどい実態をなくすために、久喜市行政の先送り体質を是正することに力を注ぐべきではないか。
もっとも成田氏は、その記事の後で、『新聞報道がきっかけとなり安全対策のスピードが速まったのは事実です』と書いている。
久喜市にとって悪い実態を書かれたことを非難するのではなくて、それによって行政の改善が進んだことを評価しているのは、かろうじて真摯な姿勢と言えるだろう。
【追記】
勘違いしている人がいるらしいが、マスコミは、こちらが“事件”を売り込んだから取り上げてくれるわけではない。
新聞でもTV局でも、地方担当の記者たちがいて、たとえば各紙の埼玉担当の記者たちは、議会の一般質問項目は基本的にすべてチェックしている。
また、行政の発表を受けて、彼らのアンテナに引っかかることがあると、議員に問い合わせが来たりする。
そして取材が始まり、ニュースバリューがあると考えたときに記事になるのだが、その段階でも議員の思惑通りに書いてくれるわけではない。
この間のTV朝日やBS-TBSなどは、議員のSNSをチェックしていて、久喜市の学校が何だかひどいことになっている、他の市とは質が異なると思って、議員に問い合わせが来たようである。
取材しても、行政の言うなりに行政をかばうだけの議員ではなくて、事実に基づいて正当に批判的立場から意見を述べる議員の話を聞きに来るのは、これまた当然のなりゆきであろう。
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